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「小泉チルドレン」に余計なお世話 [Archives]

中学・高校・大学と同じ道を辿った
クラスメートの結婚パーティーに出席する。

会場に入った俺に
「テレビで見たぞ」と声をかけたのはこの男。

ケータイの性能が悪くてかなりピンボケだが
以前紹介した大学のクラスメート木原誠二
東大法学部→財務省に入省→英国留学という華麗な経歴を
引っ提げて先の衆議院選挙に東京20区から出馬。
当選を果たした今、話題の「小泉チルドレン」である。

同じ東大生でも片や「小泉チルドレン」。
片や授業中にベチャクチャしゃべってて
「うるさいから外出ろ」と教授に追い出された
東大入っても小学生並みのチルドレンだった俺。

ヤツと話をしたのは大学2年の時以来。
15年前、最後にしたのは語学の授業で
隣に座った木原と交わしたこんな会話。

「なぁ木原…俺さ、今のお前見てスゲエ気になるコト
 があんだよ。でもコレ言うと、お前が怒るかも…」
「言いたいコトがあるならさっさと言えよ」
「いや…でも怒るんじゃねーかな…」
「だから言えって」
「いや、やっぱり俺には…」

このやりとりを3〜4回しつこく繰り返したところで
俺はそれを言うことにした。
「いや実は…お前、鼻毛1本伸びてるぞ」

たまたま木原の鼻毛が1本だけ飛び出してたのだ。
敢えてしつこいやりとりを繰り返したのは周りの人間
の注目を集める為の前フリ。

いつもは爽やかな笑顔で女の子にも人気の木原を
からかってみたくなり、とりあえず方程式通り周囲の
笑いは取れたのだが、それが木原と交わした最後
の会話になってしまった…

そんなこんなで2度と話すコトもないと思ってた木原
と再会。そして押しも押されぬ「小泉チルドレン」と
なった今もヤツの語り口は爽やかそのものだった。
もちろんこの日は鼻毛も出ていない。

 

でもって、この際だから勝ち馬には乗っておこうかと
ガッチリ握手とかしてみたりもしたのだが…
やっぱりガラにもねえコトするとロクなコトがねえ。

親切にも上の写真を撮ってくれたのは
木原のフィアンセだった。
しかも精悍なルックスと華麗な経歴を武器に
「政界のホープ」として将来を嘱望される男の
婚約者とあって、まさに周りの男どもが羨むほど
の美人である。

しばし木原と彼女と3人で和やかに歓談。
だが、とりあえず会話を弾ませようと
「あれですよね?テレビで当確が出た時
 隣でバンザイしてましたよね?
 その時からキレイな人だと思ってたんですよ」

…と言ったところ、一瞬会話が止まった。

    

当確が出た時の報道でバンザイをしてた
この白い服の女性を俺は思い出したのだが
実はフィアンセはこの女性とは別人だった。

そしてその直後、なぜかフィアンセは横を向き
別の場所へと立ち去ってしまったのだ。
どこか彼女の表情は不機嫌そうに見えた。
何となく気まずい空気を実感する。

「あっ、いや…俺、よく顔を見間違えるもんで
 また間違えちまったかな…?」
取り繕ってはみたものの、「しくじった感」が
俺の脳裏をよぎる。

そー言えば3〜4年前にもコレと似た体験が。
相手は局のエライ人で結婚したばかり。
飲み屋に入ると、その人が女性と同席してた。
「キレイな奥さんですねえ!」

この時もてっきりカミさんだと思ってた女が
カミさんじゃなくて血の気が引く思いをした。
何の因果か?俺はこーゆー場面で決まってしくじる。
しかもそんな時は必ずと言っていいほどウワっ面
なホメ言葉を並べ上げてる時なのだ。

人間は誰しも、社会を生きていく上で
心にもない言葉を並び上げるコトがあるものだ。
でも俺がそれをやって他人にすり寄るとしくじるし
ウソくさいどころか、ロクな結果を招かない。
これは俺が「社会不適応者」である証なのか?

そして今回も俺は「やってしまった」のか?
いや…よくよく考えれば俺は単に思い過ごしを
してたに過ぎないのではないか?
きっとそう…そうだ…いや、そうに違いない!

すぐ横でバンザイしてた女性がいたからと言って
その女性を勝手に元カノと思いこみ、会話の中で
実際は存在などしなかった「気まずい空気」を
察したつもりになってる俺こそ勘違いも甚だしい!

そもそも今時、この程度のコトで不機嫌になる女性
はいない!あの行動は彼女なりのジョークなのだ!
ましてやそれで関係が不安定になる間柄ならば
婚約などするハズがないではないか!

大体政治家を目指すような正義感あふれる男は
女性関係だって清廉潔白に決まってるではないか!
そう!断罪されるべくは「妄想」に取り憑かれた俺だ!
ヤツのような爽やかな男に限って断じてそんなコト
はあり得ない!

とゆーワケで、勝手な独り相撲で「政界のホープ」
と目される大学時代の親友に周囲のあらぬ誤解を
抱かせるような物言いをした非礼はいくら詫びても
詫び足りないと自己に猛省を促すばかりの俺だが
とりあえず、このいかんともしがたい「罪悪感」を
払拭するには木原にさっさと結婚してもらうに限る。

将来を嘱望される超エリート政治家なんだから
浮いた噂が出ねえよう一刻も早く身を固めやがれ!
しかも美人のフィアンセだ。

まさに非の打ち所のないベストカップル!
ホント二人には幸せにもらいたいと願ってやまない!
いろいろふざけたコト書いてきたけど、これだけは
ウソじゃない!ホント心の底からそう思っているのだ…

…とかなんとか美辞麗句並べてみたところで
やっぱり俺が書くとどこまでもウソくさい。
こーして俺は書けば書くほどドツボにハマってく…


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へぼや

 (,, ゚,_⊇゚) < ええはなしや。
 
by へぼや (2005-10-31 20:30) 

petrosmiki

返事遅れて失礼。
どうも月初めは仕事が重なって
更新が疎かになりがちだ。

それにしても返答に困るコメントだな。
無理にリアクションしなくてもいいのだが。
ちなみに絵文字を使い始めたのは
ノマねこ問題の言及からの流れかな?
by petrosmiki (2005-11-10 18:20) 

へぼや

 いやすんませなん。
 俺このエピソード、なーんか好きなもんで。
 俺の思うペトロ三木らしさみたいなのがよく出ていて、ふつーに楽しい。
 つうか無理にコメントすると言うより、読んで 「あー、これなんか好きだなー」 と思いつつ、特にコメントしないことの方が結構多いですよ。
 “あり得ない事態”には“あり得ない ・・・ のエントリーとか結構好きなんですけど、特にコメントはせず、でしたし。

 あとまぁ絵文字というかAAは、モナーがモナーと呼ばれ始める前後アタリからずーっと使ってたりします。
 あのアタリの温度差は、帰属意識とか、生まれる仮定にいたか、生まれたモノをタダ受け取っていただけかという辺りに結構左右されるっぽいなぁとか思って、何かテケトーなエテキストでも書こうかなーと思ってたけど、タイミング合わずに書いてませなん。
by へぼや (2005-11-12 19:46) 

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