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Let's Pretend We Won A War [Archives]

ブラジル戦の惨敗に終わったワールドカップ
日本代表の「絶対に負けられない闘い」で、
Pet Shop Boysの"DJ Culture"を思い出す。

ポップアート    (CCCD)

ポップアート (CCCD)

  • アーティスト: ペット・ショップ・ボーイズ
  • 出版社/メーカー: 東芝EMI
  • 発売日: 2003/11/19
  • メディア: CD

"Let's Pretend We Won A War
 Like A Football Match, Ten-nil The Score"
「戦争に勝ったフリをしよう
 10対0でバカ勝ちしたサッカーみたいに」

    

ちなみにこの曲、ジャン・ボードリヤールの
『湾岸戦争は起こらなかった』をモチーフに
してるようだが、とりあえずその逆説的な
アプローチに倣って、今こそ高らかに宣言
しようではないか!

  

この「戦争」でも日本は勝ったのだと!
勝ったフリしてシラフで酔いしれやがれと!

    

多分、南米やアフリカやヨーロッパの選手は
ここぞという時に必ずトラップミスをやらかす
日本代表に素朴な疑問に感じてたハズ。

    

選手の身体能力は低く、スタミナもない。
ガキの頃からサッカーやってきてるハズなのに
フェイントで相手を出し抜くアタマもない。
そんなチームが「選び抜かれた強豪」として
世界の檜舞台に立てたのが「奇跡」なのだ!

冷静に見れば、アジアはさしてサッカーが強い
ワケでもねえのに出場枠が多すぎる。
本当はアフリカや南米に出場に値する強豪国が
沢山あるのに、それをおしのけて日本が出てる。

カネにモノを言わせて何度も国際試合を開催し、
大した実力もない日本人選手を海外名門クラブ
に移籍させて勝ち取ったイメージ戦略的な勝利。

つまり勝因は、日本のサッカーのレベルが高い
ことではない。「日本経済の実力」だ。
「グローバルスタンダード」をネジ曲げてまで
弱小チームを「世界の強豪」にまで祀り上げ、
それを娯楽として楽しめる日本の豊かさなのだ。

    

それ故に、スポーツとしての「敗北」は本質的
問題じゃない。何しに出てきたのかがまったく
解らなかった高原とか、クロアチア戦の柳沢の
決定的なシュートミスとか選手個人に責任を
帰するのも基本的に的外れ。

多くの日本国民が味わった失望感は、実は本来
メディアが過剰演出した「虚像」と「実体」の
ギャップからもたらされたモノだ。

  

もともと「あるハズのないモノ」が、さも実在
するかのようにスリ込まれ、それが多くのバカ
を熱狂へと駆り立てた。基本は、ライブドアや
村上ファンドと「騙しのメカニズム」は同じ。

しかもその矛盾は初戦のオーストラリア戦から
露呈してたが、一旦築き上げられたイメージは
なかなか崩れねえ。なぜならそこには、麻薬に
似た強烈な「中毒的依存性」があるから。

要するに「何かにスガリつきたい」のだ。
全ての根拠なき熱狂は、ある種の「病気」だ。
そこには冷静な判断力が欠けている。

    

そもそも監督からして戦略的なヴィジョンを
何一つ持ってなかったし、選手もただ闇雲に
ボールを追っかけてただけ。

でも一番マヌケなのは、この根拠なき熱狂に
浮かれ酔いしれられる奴らだ。

欠けてるのは「シュートの決定力」じゃない。
幻想に踊らされてるコトさえ気づけないまま、
何一つ闘ってもねえのに、まるでテメエが何か
を成し遂げたかのように「錯覚」しちまってる
「依存症に陥った自覚」の欠如なのだ。

  

株のバブルも宗教も、そしてハンパな愛国心も
全てのあらゆる根拠なき熱狂はおしなべてこの
「依存症に陥った自覚」の欠如が駆り立てる。

    

その究極が「戦争」だ。
なんで自分の国が外国と戦わなきゃならんのか
マトモに考えもしねーまま「根拠なき熱狂」に
躍らされ、時には「犬死に」さえ厭わない。

    

何か「崇高な目的」があるかのように見えて、
実はそれは「幻想」であり、非合理的行動の
代償は経済的に全く見合わない。

熱狂にほだされるその非合理性と、クスリを
手に入れる為なら何をしでかすかわからねえ
ジャンキーは本質的に同じ「依存症」であり、
その境界線は曖昧だ。

結局、盲目的な衝動に突き動かされるのは
自分自身に何一つ拠り所を見出せねえ人間
には、それがテメエの不甲斐なさを忘れて、
恍惚に浸れる「麻薬」だからじゃねーの?

    

「大半は単に祭りを楽しみたいだけ」だから
そこまで目くじら立てる必要もないだろうと
言うかも知れねえ。でも、ワールドカップに
熱狂して顔に日の丸塗ってるバカとかサッカー
協会に抗議の電話かけてるバカとかって何?

実はその「根拠なき熱狂」こそ「依存症」への
「免疫反応の鈍さ」の証明じゃねーのか?

だから「カモ」にされちまうのだ。
何ら実体のねえ「国民的一体感」を得たい為に
過剰に演出された「幻想」という出来損ないの
陳腐なイベントの金ヅルにされちまうのだぁ!

既に世の中にはあらゆる娯楽が蔓延してるのに
未だに多くのバカどもがタダでタレ流されてる
テレビって「麻薬」にかじりついて熱狂してる。
そしてそれが「依存症」なのにも気付かない。

まぁこーゆーバカが絶対にいなくならねーから
俺らの生計も成り立ってるのだが。ハッハッハ!

基本に立ち戻れば、現代の日本に住む俺らは
人類史上かつてない物質的豊かさを満喫してる。
その経済力を武器に、3流の球蹴り選手どもを
「世界の強豪」に仕立て上げる力も持ってる。

それだけで、もう充分じゃねーの?
ここ3回連続、弱小チームをワールドカップに
経済的実力でゴリ押しし、祭りを感情移入して
楽しめただけで満足じゃねーの?

ワールドカップの直前に「マルタ」かなんだか
よくわからねー国のチームを蹴散らしといて、
「格下の相手に大苦戦」とかって蔑む必要まで
ホントにあったのか?

作られた幻想に躍らされて「世界一になりてえ」
とかホザきやがるのは、思考停止がもたらした
依存症に無自覚なバカの「欲の掻き過ぎ」だ。

俺らはメディアがアオリ立ててきた「虚像」を
単純に「娯楽」として楽しむだけ。
その事実に気付いてるなら、ウソだと判ってて
楽しんでるなら、声を大にして叫ぶべきだ。

Let's Pretend We Won A War!


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ジョー・N

お久しぶりです 病気の方は大丈夫ですか。亀田の八百長疑惑があったので久しぶりにエントリーするかな、と深読みして待ってますよ。
by ジョー・N (2006-08-04 10:22) 

petrosmiki

Whoa Whoa Whoa!!
深読み コメントどーも。

確かに「極楽山本」とか「亀田の八百長」
とかネタはいくらでもあったんだけど、
何だか似たようなコト書いちゃいそうな
気がして、どうも食指が進まなかった。

その他理由としては
珍しく書こうとしたその日に
so-net blogが書き込み不能で
やる気を無くしたこと。

体調的には禁煙に成功したのだけど
副作用で仕事以外の文章を書く気が
起きなかったってのもある。

…なワケでそろそろ動きだそうかなと。
折しも開店休業中だった「ペトロ三木」
関連の露出もComing Soon!!
by petrosmiki (2006-08-06 06:34) 

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